おせち料理にパンってどういうこと?と思われるかもしれませんが、まずはおせち料理から見ていきましょう。
おせち料理の一品一品の意味は?
英語でおせち料理という言葉はありませんので、簡単に次のように説明します。
We prepare the special New Year’s dishes called Osechi-ryori.
おせち料理という特別な正月料理を準備します。
Various kinds of dishes are arranged in the tiered lacquer boxes.
さまざまな種類の料理が重箱に詰められます。
※tiered:段になった、lacquer:うるし
Each dish has an auspicious (a lucky) meaning.
それぞれの料理は、おめでたい意味があります。
※auspicious:縁起の良い、おめでたい
では一体どんなおめでたい意味があるのかをいくつか見ていきましょう。
数の子 herring roe → 子孫繁栄 family prosperity, prosperity of descendants
文字通りたくさんの子供ということで、子孫繁栄ですね。
栗きんとん mashed sweet potato with chestnuts → 富 wealth
きんとんは色も言葉も金をイメージしますので、富。
昆布巻 rolled kelp → 喜び joy
「よろこぶ」の「こぶ(昆布)」だからですね。
茹でえび boiled shrimp → 長寿 longevity
えびの背中が曲がっているため老人をイメージ。
黒豆 black soybeans → 健康 good health
「まめ(豆)に働く」ことができるのは健康だから。
田作り small dried sardines → 豊作 good harvest
文字通り、「田作り」は豊作祈願です。
伊達巻 sweet rolled omelet → 知識 knowledge
伊達巻は「巻物」を表し、知識を得ることの象徴。
ほかにもありますが、どれも何かめでたいことのシンボルとなっています。
文にするなら、symbolize:象徴する、で表現します。
Herring roe symbolizes family prosperity.
数の子は子孫(家の)繁栄のシンボルです。
昔の人はパンがお好き?
昔の人はパンを食べていた?好きだったの?
いえいえ。このパンは”bread”のことではありません。
“pun“のことです。
だじゃれや語呂合わせを意味します。
おせち料理の一品一品も、ほとんどが語呂合わせで縁起がよいから選ばれていますよね。よろこぶ→昆布なんて典型的です。
おせちだけではありません。
門松やしめ飾りに付ける「橙(だいだい)」も、「代々(だいだい)栄える」という縁起を担いだもの。
鯛は、「おめでたい」の「たい(鯛)」からくる縁起物の魚。
また、縁起のよいお賽銭の金額と言われている5円。ご縁(5円)あるから、という意味ですよね。
(例)A five-yen coin is preferred for a money offering at a shrine.
Five yen is pronounced “go-en” in Japanese. Go-en means good relationship.
5円玉は神社での賽銭に好まれます。
5円は「ゴエン」と発音されます。「ゴエン」は良い縁(関係)を意味します。
このように、日本の慣習を見ていくと、たくさんのpunが使われているんです。
昔の人はダジャレ好きだったのでしょうか。
ちなみに、「ダジャレを言う、語呂合わせで言う」は英語で次のように言います。
- make a pun
- pun
- play on words